夕焼け列車 #鷹崎恭介-1

「あぁー…!」
思わず声に出てしまった。慌てて口を手で覆う。それからきょろ
きょろと目を動かして辺りを見回す。1……2……3……。数えられる程度、当たり前だ。俺は今、電車を逃したばかりなんだ。それに対する不満と、今日この時まで溜まってきた鬱憤とが重なって、俺はため息と叫びとが入り混じったような声を出してしまった。
別に電車を逃したところで悪いことなど無い。どうせ10分位で次のが来るし、仮に今のに乗れていたとしても、乗り換え駅で3〜40分待たされることもある。それに普段は星が見えるが、今はまだ明るい。いつもは星が見えるのだから、怒る必要など無いのだ。と、俺は無理矢理にも電車を目の前で逃したことへの憤りを抑えようとしていた。
しかしそれよりももっと大きな、長い間溜め込まれてきた不満が湧き出てきたため、電車を逃したなんて言う小さなことなど消え去ってしまった。
(「ぁあー!」)
膝に手をつき、口を開けて、体勢だけは整えてから心の中で叫ぶ。尻上がり。残念なことに、余計に怒りが増幅してしまった。
「あぁーもう、なんだよ、クソ!」
ホームの端に来てから、結局声に出した。少しは気が晴れたかな。
自販機でミルクティーを買った。一口目を飲んで、ビールでも無いのに声まで混じるような息を吐いていると、さっき逃した電車が10分の遅れをもってやってきた。いつもならぎりぎり入り込める程の隙間しか無いが、乗る場所が階段から遠いということもあり、7人掛けの椅子が空いているほどの空き具合だった。途端に俺は嬉々として乗り込み、クッションのある椅子の座り心地に幸せのため息を上げたのだった。
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ひとまずここで区切りを。

新編がスタートしましたね。4人目になります。
あれ?こいつ誰?
ご安心下さい。確かに今まで彼は出演していません。モブとしての仕事はこなしてましたがね。彼がどんな人物なのかは追い追い書いていくとして、俺は今回書いた文章の文字数を数えてみました。

ipodのメモ機能で書いているのですが、その一行を全部かなか漢字で埋め尽くすと15文字。それが今回は50行なので750文字。改行などで省くとしてだいたい700字くらい。原稿用紙3枚半。文庫本だと1ページと少しといったところでしょうか。うーん、この文章力。もっと設定を練らねばでしたね。

登場人物ごとに区切るとすると、これが4〜5話として5〜6ページくらい。どうやら全編書いて星新一さんの一話分になりそうです。もっと書けると思ってました。文庫本の半分はいくかと思ってました。甘かったですね。内容が薄い、というか、設定が薄っぺらい。これでも小説書いて金稼ぎたいと思ってる身ではあるので、…いや、しばらくはそんなこと考えずに自由に書きましょう。書き散らかしちゃいましょう。それだとしてもやっぱり内容が薄いのは勘弁なので、頑張って行きます。

それでは良い一週間を!

今日のオコトバ
A「死にてぇ」

B「もし本気で死にたくなったら俺に言えよ。俺が殺してやるから」

A「いや、でもお前を犯罪者にはできないよ」

B「なら俺のために生きろ」