それは、部活での出来事。

七時限という苦行を終え、俺は文化祭準備に励む一部の層から離れ、部活へと向かった。
珍しく一番乗りであったが、浮かれる暇などなかった。部室を開けた瞬間、今日約九時間の日の光を浴びて更に熟成された、温度と湿度を孕んだ空気が押し寄せてきた。

「なんだこれは」

咄嗟にこの言葉が出たのは当然の結果と言えるであろう。

早急に着替えを済ませ、グランドへ向かう。今は除染作業によりロープが取っ払われたり、土を新しく巻いたので綺麗に平らになっていたりする。

やがて集合がかかる。今日はどんなメニューなのか。最近ではここ
はかなり憂鬱な時間になる。それでも返事はしっかりと。だって激怒されるし。

「男子短距離は〜
    ○○と××は……」

先生がメニューを発表する。よかった、今日は軽めだ。しかし明日、そして明後日のことを考えると安心などしている暇はない。

「新人戦がー」

先生がまとめの話に入った。早く練習始めよう、そして早く終わらそう。そう考えていた。

チクッ。
何だ。
右足首辺り。少し痛みが走った。

どうせ虫だろう。すぐいなくなる。そう思っていたが、なかなか去ってくれないし、あまりにも力強くないか。俺は隙をみて足下を見てみた。すると。





そこには蝉がいた。

蝉が、正確に言うと土から出て来て空へ舞い上がる直前の、あの抜け殻の形の蝉(多分)が、俺の足にへばりついて動き回っていた。

え、何?まじで?おいちょっと待ってくれよ、俺は確かに直立不動で黒いけど、幹じゃねぇよ。

勿論誰も待ってなどくれないし、さすがに取るわけにもいかず、顔を上げた。上げたのだが、蝉がいると意識してると余計に痛みがましてくる。実際はそれ程までに耐えられないというほどでもなかったが、なにしろ気になって仕方がなかったのがきつかった。

先生の話がようやく終わって挨拶をする。刹那俺はしゃがみ込んで蝉を足から一旦外した。その後すぐにグランド挨拶へ。

それも終わって、俺はもう一度蝉の下へ駆け寄る。俺は蝉を掴み取り、木の根元まで運んだ。

今頃元気よく鳴いているだろうか。空を飛んでいるのだろうか。

−−−
と言うことで、「足に蝉がついてた」今日の出来事を小説っぽく(つもり)書いてみました。こう言うのも良いですね。これからは意識してやっていこうと思います。シリーズ化して、そうだな、タグは「日常の小説」にでも……え?もうあるって?いや勿論買ってるさ。同名の小説位はね。いち日常ファンとしてね。
まぁとにかくやっていこうかなと思っとります。

それと最後に、

誰か俺の人生のチートコード教えて下さい。寝たい。他にもいろんな事したい。ではでは。

今日のオコトバ

生前悪い行いをした者は地獄に、
良い行いをした者は天国に、
中くらいの行いをした者は中国に行くという。